【兼業主夫の読書】『ノルウェイの森』村上春樹

初めて読んだのはもう20年以上前になる。村上春樹は当然当時も人気の作家で、僕はもともと好きだったわけではなく、有名だから彼の小説を読んでみた。

村上作品はたくさん読んだ。書店で手に入るものはほとんど読んだのではないかと思う。なぜかというと、何を読んでもどこがそんなにいいのか全く分からなかったからだ。意味が分からない設定や持って回った言い回しやすぐに男女が抱き合いだすし、やれやれ、っていう。

でも、彼の小説を読むこと自体は飽きなかった。ふつうハマらない作家の小説をそんなにたくさん読むことは無いと思うのだが、なぜか読んでしまう。ハマってないはずなのに。もしかしたらこれが村上作品の良さなのかもしれない…とか思っている。

久しぶりに読み直してみた。書店でたまたま見かけたので。

ストーリーも何もかも全部忘れてたけれど、この年齢になって読んでみると、こんな話だったかと昔読んだときとはかなり違う感想を抱いた。生と死、愛と肉欲、喜びと悲しみ、複雑な人間感情を、特徴あるキャラクターの人物に代表させることで人生のいろんな人間模様を描き出そうとする結構壮大な試みなんだなってわかるくらいには人間が大きくなったのだと思いたい。

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